採用・求人につながる人材育成をしているEfyees(エフィーズ)です。
部下を育てられない上司がいると、社長としては困ってしまいますよね。
あいつのところに行くとみんな社員が辞めていく。
その上司と話をすると
「あいつらが悪いんだ、仕事も取ってこない、報連相もない、あげくに挨拶すらなくなる、
こんな社員がいても会社にとってはマイナスですよね。」とムキになって話してくる。
このような状況になったら、もう大変ですね。
会社の雰囲気が悪くなるだけでなく、今後の採用活動に非常にマイナスの影響を与えてしまいます。
今回は、部下を育てられない上司の特徴や原因について考えていきます。
採用しても、上司が部下を育てられないとつらい状況ですよね。
部下を育てられない上司の特徴
まず部下を育てられない上司の特徴についてみていきます。
以下のような上司に部下の教育を任せてはダメです。
優秀な部下が育つどころか、いつの間にか辞めてしまいます。
そうなっては悲しいですよね。
部下を育てられない上司の5つの特徴をチェックしていきます。
- そもそも育てる気がない
- 気持ちはあったが、やる気がなくなった
- 育て方の認識違い
- 時代による価値観の変化に気付いていない
- 教育方法を知らない
まず特徴を抑えることは大事ですよね。
❶ そもそも育てる気がない
育てる気がない人に、教育をお願いしてはだめです。
そんなことはわかっていると思いますが、上司が部下を教育するものという認識を持っているとこのような状況に陥ります。
部下が入ってくれば、「新人をあなたのところに付けるからよろしくね」といわれ、教育もいつの間にか任されているパターンです。
人を育てるのが嫌いな人もいます。
そうなると部下は大変ですね。
❷ 気持ちはあったが、やる気がなくなった
新しく部下が付くと「よし、やってやろう」と上司は思います。
ただ、部下の物覚えが悪かったり、相性が悪いと、教育が上手くいかなくなり、部下、上司ともにやる気のなくなってしまうパターンです。
こうなるとお互いつらい状況が続きます。
部下は、上司を責めるか自分を責めるパターンに入ります。
「〇〇上司、最悪」といって愚痴の始まりです。
または、上司を責めるのではなく、「成長できないのは自分が悪いんだ」と
自分自身を責めウツになっていくパターンです。
ウツになってしまうと、本人も周囲の方々も大変なので、そうなる前に対処が必要です。
❸ 育て方の認識違い
育て方には実は色々あります。
- マニュアルを作成して、1から丁寧に伝える教え方
- マニュアルはなく、口頭で伝える教え方
- 背中を見て、盗めという教え方
実は、どれがいい悪いではありません。
教育のゴールは、相手が自ら考え、自主的に行動できることですから、そのゴールに行くのであれば基本的に問題はありません。
ただ、問題となるのが、上司と部下の育て方の認識の違いが、お互いのストレスを生むということです。
例えば、背中を見て盗めというのは、現在はよくないとされていますが、上司も部下もその教育方法が大事だと思っていれば、全く問題ありません。
実は一番成長が早いですし、自ら考える力が鍛えられ、どのような状況でも対応できる力も身につきます。
また、子供がスポーツ選手やアイドル等に憧れた時、子供たちは活躍する大人たちの背中を見て学び、育っていきます。
指導されて育つのではなく、自ら活躍する方の背中を見て、盗み、成長していく、とてもいいですよね。
ですから部下を育てる際に大事になってくるのは、上司、部下の育て方の認識の違いがストレスを生み、問題につながってしまう、ということを押さえておくことです。
背中を見て盗めって、悪いことではないんだ!!
❹ 時代による価値観の変化に気付いていない
これは3と似ているところもあるのですが、時代によって若者たちの価値観が変化していることに気付いていない、または変化に対応しきれていない上司は部下を育てるのに苦労します。
例えば、最近の若い人たちの傾向を理解できないと、「昔はなぁ、こうだったんだぞ」と若者にとってつまらない昔話してしまったり、
サービス残業はしない、無駄な飲み会にはいかないなど、はっきりした意思表明に最近の子はわがままだなぁと思ってしまったり、
思うだけならいいのですが、それが表情や態度に出てくると、いつの間にか若い人たちの心は離れていきます。
心が離れた状態では、残念ながら教えても、相手はあなたが教えた通りには動いてくれないでしょう。
❺ 教育方法を知らない
「教育方法を知らない」と聞くと、えっそんな方いるの?と思う方もいるかもしれません。
実はいますし、「教育方法わからないんだよね」と、言ってくれる上司の方が部下は接しやすいかもしれません。
教育方法を知らないとはどういうことかというと、
例えばあなたは、「ライオンの教育方法を知っていますか?」と聞いたら、多くの方が「知らない」と答えるでしょう。
知らない状態でライオンを育てようとすれば、お互いストレスを抱え、悲惨な状態になるのは想像できると思います。
それと同様に、部下に対しての教育方法があり、知らないと悲惨な状態になります。
教育を正しいことを伝えること、やり方を伝えること、という認識だけでは、教育方法を知らないと一緒です。
人にはそれぞれ個性があり、考え方や価値観が違います。
草食動物のようにおとなしい方もいれば、肉食動物のように気性の荒い方もいます。
教育を行う上で、それぞれに対してのコミュニケーションの取り方が変わってきます。
それをわからないと、上司、部下ともにお互いつらい状況になり、いつかは部下が辞めていくでしょう。
上司が部下を育てられない最大の理由
上司が部下を育てられない最大の理由があります。
これを社長が知らないと、なぜ部下が育たないのかの根本的な理由がわからず、上司を責めてしまう場合があります。
こうなると悪循環の始まりで、社内の人間関係が悪くなり、最悪は崩壊をしてしまうので、ここのポイントは絶対に抑えておいてくださいね。
ポイントは部下に仕事を教える際の上司の心理的ブロックです。
当たり前のことですが、上司は教育によって、できる部下を育てようとします。
できない部下を育てようなんて思わないですよね。
では、自分より仕事ができる部下を育てることを望んでいると思いますか?
社長は、できる部下を望んでいるかもしれませんが、上司の教育によって部下がその上司よりできるようになること、望んでいると思いますか?
もし、部下が教育者の上司より仕事ができるようになってしまったら、どうなると思いますか?
その上司としての立場がなくなる、そう思いませんか?
経営者ならいいのですが、社内の上司が部下を教育し、部下の方ができるようになったら、その上司はとてもつらいですね~。
部下の方が上司よりできる状態って、上司としたら「心から」望んでいないことなんです。
実は、この心理が部下を育てられないメンタルブロックであり、部下を育てられない最大の理由なんです。
部下が上司より成長することは、確かに望んでいないよなぁ~。
上司が部下を育てられない上司のメンタルブロック
「部下とは上司より常に劣っている存在だ」
「上司は部下よりできる存在である」
「上司は部下にとって絶対的な存在でなければいけない」
という思い込みのメンタルブロックが、上司、部下共に苦しめることにつながります。
また、仕事を任せることについても
「部下に仕事をまかせると、自分の立場を脅かされるのでは」
「自分が対処できない失敗を部下が犯してしまったらどうする?」
さらに
「自分にはない専門性を持つ部下が成果を挙げるって、俺の存在って何?」
となるから、実は上司って教育したくなかったり、仕事を任せたりしたくなりということが起きているんですよね。
しかも、本人は自覚してませんが、無意識はわかっているので、それが心理的ブロックになり、教育や仕事を任せることが上手くいっていない状況につながっています。
では、どうしたらいいのでしょうか?
それは、「コーチング」や「フォロワーシップ」というコミュニケーションスキルを学ぶことです。
教育者にとっては必須のスキルです。
部下を育てられない上司に対して経営の神様からの助言
経営の神様 松下幸之助さんが、ある記者にこんなこと言っていました。
「松下さん、いままで経営をしてこられたその経験から、指導者、経営者にとって、ただひとつ、必要な条件、これだけは、絶対に持っていなければならない条件をひとつだけ挙げて頂けませんでしょうか、いかがでしょうか」
「う~ん、そうですなあ、ひとつね、ひとつだけですな。ま、ひとつだけ指導者に必要な条件を挙げよと言われれば、それは、自分より優れた人を使えるということですな。そう、これだけで十分ですわ」
自分より優れた人を使えることかぁ~。確かに。
松下幸之助さんも本田宗一郎さんも同じことを言っています。
自分より優れた人を使えるとは、自分より優れた能力を持ったライオンを扱うみたいなものです。
なぜ、サーカスをしている方々は、ライオンなどのもう猛獣を扱うことができるのか?
それは、猛獣を扱うコミュニケーションスキルが高いからです。
人も同じです。
皆さんの仕事に関わるビジネススキルは、とても大事です。
それ以上に、上司や教育者は、コミュニケーションスキルを学ぶことはとても大事です。
そこそこのリーダーではなく、一流のリーダーを目指してください。
「あなたから学びたい」と言われるようなリーダーを。
あなたの部下に、あなたより優れた人はどれだけいますか?
「あなたの会社で働きたい」と
言われる魅力的な会社のサポート
Efyees株式会社
小宮勇人