人を大切にする経営で前年対比売上150%達成

社員の自主性と責任感を育て
単価アップにつなげる人財育成をしている小宮です。

 

人を大切にする経営学会の企業現地研究会で(有)原田左官工業所さんを見学してきました。見学した際の内容をまとめました。

 

現在社員は49名

(有)原田左官工業所は1972年設立。今の原田社長は3代目。平成元年から女性採用開始。現在は社員49名。平均年齢34歳。工事会社で社員49名は珍しい。

 

大きな特徴

大きな特徴は「年明け披露会」と「モデリング」

年明け披露会は、4年間の見習い期間の卒業式にもなっている。大げさなセレモニーをすることで本人の励みになる。また4年間という期間が本人の目標になる。

モデリングは、一流の方のスキルのDVDを見てそれをまねていもらう。昔は見て習った。だから見習い。最終的には見て習うが大事だが、今はいきなりそれをやっては辞めてしまう。DVDで学んでほしいのは、一流の技だけでなく、見て習うを学んでほしい。これができると、じゃぁ次は現場でも同じことをするんだよ、と伝えている。今は他社の新人さんと一緒にやっている。そうするとモチベーションアップにつながり、自主練をするようにもなった。若い人は環境があるとやる。競争心はないが、協力心はある。

 

全国に対して人材募集

人材募集をハローワークや高校にも出している。ただ、求人募集をしている会社に広告を出している大手さんの名前もあったりでこれではうちのような有名でない企業は選ばれないなと思いHPに力を入れるようにした。そこで女性左官職人。また、都内では左官をしたい人はいなくても、全国にはいるはず、という思いもあった。そしたら、神津島、石垣島、鹿児島というエリアから応募があった。

採用条件に給与は載せていない。理由は、給与で来る方は給与でやめるから。見習い4年間は月給制。5年目からは日給月給。こっちの方が仕事をやって給料を稼いだ感がでるようです。

 

職場体験ですぐ辞める人がいなくなった

仕事旅行社というところでの職場体験ツアーも面白い。初めはそんなに来ないだろうと思ったら、年間50人もきて、それがキッカケで新人が入ってきた。職業アピールにもなるし、まずは知ってもらいたいという思いがあった。参加者にとって左官体験が楽しいものだと思ったんですが、現場見学の方が好評でした。普段見ることができないからそれを見れるのが良かったようです。これは、職人にとっても良くて、俺たちの仕事がお金を払って見られてる、価値ある仕事しているんだなと喜んでいるようです。
この経験で思ったのは、実際に体験してもらうことの大切さ。入社する際は職場体験を必ずしてもらうようにしてる。それによって入社してすぐ辞めるようなことはなくなった。

 

今の形になった経緯

今の形になった経緯は、
左官業界の売上縮小 → 店舗の仕事開拓 → 自社の仕事にあう職人を自社で育てないといけない → モデリング → 定着率アップ → 人材増 → 仕事増やさないといけない → ショールームで宣伝

平米いくらの誰でもできるような仕事だけだと疲弊してしまう。かといってこの人がいないとできないような芸術的な左官職人集団を目指していない。集団でカバーできるその中間点を目指している。 

 

まとめ

見学をして思ったのが、人材育成に力を入れているのがとても伝わってきました。また世代間ギャップの教育の難しさも分かりました。ガッツと根性の60代の方々と今の20代では全然価値観が違いますよね。それを原田社長の方で調整されているのが伝わってきました。また、会社がきれいです。モデリングをする場所が隅々まで奇麗に掃除されていてビックリしました。素敵な見学となりました。やはり選ばれるには、理由がありますね。

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小宮勇人

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