あなたは産業廃棄物を取り扱っている会社の社長になりました。
どんな会社を作っていきますか?
会社のビジョンはどのようなものを持っていますか?
出典:石坂産業株式会社のHPより/1994年頃の全景写真
「社員の幸せ」と「感謝」があふれる会社作りをサポートしているEfyees株式会社の小宮勇人です。
先日、Efyees㈱が所属している「人を大切にする経営学会」の現場視察会がありました。
現場視察をした会社は、石塚産業株式会社。
私は存じ上げていなかったのですが、ネットで調べると2016年にカンブリア宮殿に出ている素敵な会社様だったんですね。
そして衝撃だったのが、30歳で社長を引き継ぎ、大変な状況であった会社を立て直し、さらに発展させたということです。
しかも女性です。
「この地域から出て行け!」…かつて産廃業者として、住民から反対運動が巻き起こった埼玉県の石坂産業。そんな存続の危機にあった会社を父親から受け継ぎ、改革に乗り出したのは、当時30歳の女性だった。社長に就任した石坂は、半年で社員の4割が辞めていく劇的な改革を断行し、地域の迷惑施設と言われた会社を日本屈指のリサイクル企業に生まれ変わらせたのだ。そして、本社の隣に里山を保全する公園まで作り上げ、地元に愛される会社に育ててきた。父親の思いを胸に、企業を劇的に変えた女性社長の格闘の裏側に迫る!
出典:カンブリア宮殿 バックナンバー 産廃業からリサイクル企業へ大変身!~絶体絶命から会社を変えた2代目女社長の格闘記~
実際に現場の視察をして思ったのが、産業廃棄物の会社ではないなと思いました。
社長、社員みんなが、産業廃棄物を処理する会社だと思っていたら、絶対にこのような形にはならないなと思いました。
まず視察に行っての待合室が、会社の会議室ではなく、こんな素敵なカフェです。
カフェに併設されているのが、ちょっとした農場。
しかも自分たちで収穫をして、料理をするベジタブルスクールもあんです。
鶏も飼い、その卵からプリンを作り、1個480円で販売までしてます。
さらにこのようなイベントも開催をしています。
カフェから移動して、このような森林を散歩。
こちらも石坂産業株式会社が「三富今昔村」という名前で管理している場所です。
石坂産業株式会社が管理している「三富今昔村」の全体マップです。
本社がこのマップの下の方に小さくあります。
もう一度見せますが、かつては以下のような状況だったんです。
出典:石坂産業株式会社のHPより/1994年頃の全景写真
続いては、産業廃棄物処理施設の写真です。
電動式の重機を使用しています。
一般的な重機だと排ガスで室内が真っ黒になってしまうからです。
電気だと燃料補給もなく、時間を無駄にせず作業できますね。
色で選別ができる機会もありました。
人による分別もあります。
ガラス張りで見学者に見られている意識でモチベーションの維持につなげているようです。
コンクリート、石などの分別後のサンプルやパネルによる説明もありました。
トラックの搬出入口です。
奇麗ですね。
そして、これにはビックリでした。
傘の並び、徹底していますね~。
見学の後、石坂専務による講和がありました。
「社員が講師」
これができていると会社全体で成長できますね。
会社独自の漫画で学ぶISOがあるのはビックリでした。
とにかく凄いとしか言葉が出てこないのですが、初めにも言ったように社長、社員みんなが、産業廃棄物を処理する会社だと思っていないんですね。
産廃を処理する会社だったら、農場や養鶏場は作らないですよね。
本当に自分たちのやりたいことをやりたい放題している会社だなぁと思いました。
めっちゃ、楽しそうですよね。
では、どうしたらこのような会社を、社員の皆さんと作り上げることができるのか?
その大きなカギを握っているのが、以下の写真。
えっ、なにが鍵なのか。
それは、「自然と美しく生きる」というコーポレートスローガンです。
このコーポレートスローガンが、会社を単なる産業廃棄物を処理する会社ではなくさせているんですね。
産業廃棄物を扱っている我々が、「自然と美しく生きる」ためには、どうしたらいいだろうか?
どんな手段があるかな?
こんな質問をしながら、社員と共にワクワクするようなアイデアを出し、それを形にしていったのが、今の石坂産業株式会社なのでははんでしょうか?
「美しくだから、当然きれいじゃなきゃだめだよね」
「子供たちが遊べる公園があるといいなぁ」
「自然と生きるっていうことは、なにか栽培ができ、それを自分たちで料理ができる。なんか楽しそう~」
「養鶏場もあり?」
「それによってプリンでも作るろう」
会議ではこんな会話があるのかなぁと、想像してしまいます。
石坂産業株式会社は、産業廃棄物を処理する会社ではなく
産業廃棄物処理をとおして、「自然と美しく生きる」を
追及している会社なんですね。
あなたの会社は、商品・サービスをとおして
何を追及している会社なのでしょうか?
「社員の幸せ」と「感謝」があふれる会社作りをサポートしているEfyees株式会社の小宮勇人です。