人を大切にする経営で前年対比売上150%達成

社員の自主性と責任感を育て
単価アップにつなげる人財育成をしている小宮です。

小宮 勇人

「言いたいことを言わせる」とわがまま社員を育てることにならないの?

社員が絶対に辞めない「3つ」の条件

まず、言いたいことが何でも言える明るい職場環境をつくる上での、おちいりやすい問題点について考えてみます。

「ありえないレベルで人を大切したら23年連続黒字になった仕組み」の本からです。

この本に、以下のことが書かれていました。

社員が絶対に辞めない「3つ」の条件

社員は決してお金で動くわけではありません。
また、昇進や昇格がしたくて働くわけでもありません。
社員を動かす原動力は、次の「3つ」です。

①「言いたいことが何でも言える明るい風土がある」
②「社員が会社から大事にされていると実感している」
③「会社は自分のものだという当事者意識を持っている」

この3つが整っていれば、社員は辞めません。

出典:ありえないレベルで人を大切したら23年連続黒字になった仕組み
小宮 勇人

社員が絶対に辞めない「3つ」の条件って大事だね

つまり、「言いたいことが何でも言える」というのは、社員が辞めないためにとても重要な要素なんですね。
でも残念ながら「言いたいことが何でも言える」環境を作っても上手くいっていない人たちがいます。

そこで、社員が絶対に辞めない「3つ」の条件による問題から考えていきます。

①「言いたいことが何でも言える明るい風土がある」 ことによる問題

「言いたいことが何でも言える」職場環境を作ろうとすると、こんな問題が発生します。

「社長に言えば何でも、叶えてくれる」と思われ、わがまま社員を育ててしまうという事です。

でも結果を出す経営者は、「言いたいことが何でも言える」職場環境を作っています。
そして、自ら考え、自主的に動ける社員が育っています。

同じことをしようとしているのに、「わがまま社員」を育てるのか、「自ら考え、自主的に動ける社員」を育てるのかって、とても大きな違いですよね。

この違いを生む違いって何だろう?

わがまま社員を育てる違いを知る

わがまま社員を育てる違いは、「他責で物事を考える社員」か「自責で物事を考える社員」を育てるかの違いです。

他責とは、他人のせい、上司のせい、会社のせい、世の中のせいなど、他人事として捉え、自分が変わらなくても、周りが変わればこの問題は解決されると考えること。

自責とは、問題解決に対して、自分事と捉え、その問題解決のために自分が動くと考えること。例えば、「言いたいことが何でも言える」職場環境だと社長に自らこうしたいという提案ではなく、愚痴・不平・不満も言ってくるわけです。

その、愚痴・不平・不満を聞いて、彼らの望むように社長が動くと、当然「わがまま社員」が育ちます。これはやってはいけないパターンですね。

小宮 勇人

彼らの話を聞いて社長の私が動くと「わがまま社員」が育つのかぁ~。

では、結果を出す経営者は、どうなのか?

まず彼らの愚痴・不平・不満を聞きます。

そして、質問等でその問題の本質に気付かせます。

さらに、ここがポイントです。

「今話を聞かせてくれてありがとう。」← まず感謝を伝える

「今回の問題は、〇〇だよね。」

「この問題解決に向けて、あなたはどんな行動ができる。」← 他責から自責に変える質問

多くの方が、相手を自責の考えにすることができない。

社員一人一人が、問題ごとを他責にするのではなく、自責の自分事としてとらえ、自分が動くという考え方を育てていかなければ、「言いたいことが何でも言える」職場環境を作ろうとしても上手くいきません。

むしろ、わがまま社員を育てるだけで、より大変になります。

一方、①の「言いたいことが何でも言える明るい風土がある」ができるとどうなるか?

職場の問題解決に対して、社員一人一人が自分事と捉え、その問題解決のために自分で動くことができる自責の社員が育つと、社長の仕事が激減します。

そして社員から感謝され、とても楽しいですし、メチャメチャ成果・結果につながります。

②「社員が会社から大事にされていると実感している」

続いて②の「社員が会社から大事にされていると実感している」についてです。

まず社長自身が誰かから大事にされている実感を感じたことはありますか?

それを、社員さんが会社から実感するかどうかです。

入社時は大切にされている風であっても、慣れてきて忙しくなってくると

結構雑に扱われます。

それを乗り越えると、社員定着につながりますが、

社員さんの心では「いつか辞めてやろう」と思っているものです。

そんな状態で社員さんに働かれていても悲しいですし、

社員さんのもっと会社を良くしていこうという

前向き、積極的な力は出ていない状態になるでしょう。

まず、大事にされていないと感じるときはどのような時でしょうか?

以下のような時ではないでしょうか?

会社に大切にされていないと実感する時
  • 会社にとって良い提案をするも話を聴いてもらえない
  • 自分の責任でないのに失敗の責任を取らされる
  • 社長から認められていない
  • 仲間から認められていない
  • 「お前のため」といって無理な仕事を押し付ける
  • 「これで大丈夫だから」と言われたが、「現場は全然ダメだった」経験が多い
  • 急な日程や現場の変更が多すぎる
  • 結局社長がすべて決めてしまう
  • 教育体制がまったくない


逆に大切にされていると実感する時は?

会社に大切にされていると実感する時
  • 会社にとって良い提案をすると喜んで話を聴いてくれる
  • 失敗の責任を社長が取り、クレームから逃げない
  • 社長から認められている
  • 仲間から認められている
  • 相手の状況も配慮して現場を配置してくれる
  • 「これで大丈夫だから」と安易に言わないし、その後も気にかけてくれる
  • 急な対応は社長がいくか、事前にイレギュラー対応する方を決めている
  • 社員に決めさせ、社長は安心感と勇気を与える
  • 教育体制がしっかりしている

という状態だと大切にされているなぁと実感するのではないでしょうか?

休みが多い、給料が多いということも大切にされている実感につながってはきますが、

実は社員との心のつながり、気にかけてくれている実感の方が大切です。

実際に、Efyees(エフィーズ)コンサルではどのようなことをしているかというと、以下のようなことを行っています。

Efyees(エフィーズ)コンサルで行っていること
  • 従業員満足度調査を名前無記名で行う
  • 結果を公表し、皆で話し合う
  • 幸福度調査を行う
  • 半年に一回、社長面談を行っていただく
  • 毎月笑みーティングを行い、本音を引き出す
  • 心に残るありがとうカードを渡しあう
  • 社員コーチングを行い、更に深い部分の欲求に気付かせ、サポートする
  • 良い部分に焦点を当て、受け取るトレーニング

上記内容はコンサルの一部ですが、
お互いの心の見える化と共有がとても大切だと考えています。

心に残るありがとうカード

心にのこるありがとうカード


社員さん自身の受け取る力の向上もとても大切です。

例えば、親子の関係で、親は子供を大切にしていますし、そのような行動を取ります。

ですが、子供は親から大切にされているのを実感するでしょうか?

小さい頃って受け取る力もないので、まだわからないですよね。

それと同様に、社員さんの受け取る力がないと、
会社から大切にされている実感を感じにくいんですね。

だから、受け取る力のトレーニングも必要なのですが、
それを社長さんが言ってもいやらしく聞こえるわけです。

それを私が代弁して、「そんなんじゃ幸せになれんぞ。」と
堂々と伝えるわけです。(笑)

まぁ実際のところ、子供や親にならないとわからないところもあるように
社員が社長にならないところもありますが、
言わなかったりトレーニングしなければ「我がまま社員」を育てるだけです。

小宮 勇人

確かに、受け取るスキルが低いとわがまま社員になるかも。

②をまとめると、

心のコミュニケーションが取れる何かを行い、気にかけてもらえていると実感させること。
受け取る力のトレーニングを行い、感謝力を高めあえる環境をつくること。

③「会社は自分のものだという当事者意識を持っている」ことによる問題

まず、「会社は自分のものだという当事者意識を持っている」ということを、持たせるのが課題ではありますが、当事者意識を持っているとはどういう状態なのかについて考えてみましょう。

社員の方が、会社は自分のものという当事者意識を持っている場合は、以下のような特徴があるのではないでしょうか?

  • 積極的に動き、責任感がある
  • 会社の将来について考えている
  • 社長に会社が良くなる提案をする
  • 部下、後輩の指導にも積極的


こういった状態になってくれると、社長としてはうれしいですよね。
ただ一方、この状態に度が過ぎしてしまうと

  • 積極的に動き、責任感があるが、ちょっとしたことにも口をはさむ
  • 会社の将来について考えているが、社長に対して口うるさくなる
  • 指導に積極的なのはいいが、部下が安心して意見を言えていない
  • 本人が知らないところで社長が物事を決めると怒ってしまう


という状態にもなってしまいます。
こうなると大変で、腫れ物に触るような感じでその人とコミュニケーションを
取らないといけないようになり、風通しが非常に悪い会社になっていきます。

「会社は自分のもの」と思って欲しいと指導していたが、
実は「わがまま社員」を育てている状況になっているわけです。

では、このようにならないためにはどうしたらいいのでしょうか?

それは、先ほどもお伝えしましたが、感謝力を磨くことです。

「わがまま社員」は、俺はすごいんだ、一人で何でもできるんだと勘違いしています。
頭ではわかっているような発言はありますが、感謝の心が磨かれていないため
発言にトゲを感じたり、偉そうだったり、やり割りや権限を越えた発言まで
出るようになってしまいます。

特にベテラン社員さんやその人しかもっていない資格、技術があり、
会社がその方に依存してしまうと危険ですので、日ごろから
感謝力を磨いていくことを意識づけさせていきましょう。

言いたいことが何でも言える「明るい職場環境」 の作り方

社員が絶対にやめない「3つ」の条件の注意ポイントを抑えたところで、
次は言いたいことが何でも言える「明るい職場環境」の作り方です。

ここで勘違いが起きやすいのが、
「言いたいことが何でも言える」➡「人の悪口、批判、誹謗中傷なども言える」
と思ってしまう方がいるということです。

ハッキリ言いますが、人の悪口、批判、誹謗中傷などを言って、明るい職場環境はできません。
人の悪口等言いたい方は、恐らく承認欲求が満たされていないことが非常に高いです。

ですから、言いたいことが何でも言える「明るい職場環境」 を作るために重要なことは、

やはり「感謝力」ですね。

お互いで支えられている
お互いで助け合っている
そういった気持ちを受け取り、感謝が自然とできる状態の時

言いたいことが何でも言え、明るい職場だなぁと感じるのではないでしょうか。

小宮 勇人

感謝ってやっぱり大事なんだね。

まとめ

「言いたいことが何でも言える」という言葉を聞くと、
「わがまま社員を育てませんか?」という心配の声を聞くときがありますが
ポイントを押さえれば、まったく心配はありません。

今回のポイントは「感謝力」でしたね。

ですから、社員さんには言いたいことを沢山言ってもらいましょう
ただし、同時に感謝できることも沢山見つけて言ってもらうようにしてください。

社員さんの発言こそが会社を大きくする種です。
言いたいことが何でも言える「明るい職場環境」をぜひ作ってくださいね。

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小宮勇人

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