人を大切にする経営で前年対比売上150%達成

社員の自主性と責任感を育て
単価アップにつなげる人財育成をしている小宮です。

江戸時代に「徳川家」の土木工事に携わっていた株式会社鈴木組という会社はご存知ですか?今は大林組の主力協力会社の一つとして活動されてますが、この会社の工業高校生の採用活動の取組事例がありましたので、その記事を参考に採用活動について考えてみます。

 

株式会社 鈴木組

株式会社鈴木組の会社データです。

■ 所在地:東京都文京区千駄木3-43-3 ATK千駄木ビル4階
■ 創業:江戸時代創業(当時、今村組)
■ 代表者:代表取締役 鈴木央
■ 種別:専門工事業
■ 業種:建設工事、鳶工事、土工事、物流工事、養生・クリーニング工事、斫り・杭頭処理・内外装解体工事
■ 従業員数:520名(グループ協力会社)
■ 完工高:26億円
■ 企業ホームページ:http://www.suzujts.co.jp/
■ ここ数年の新卒採用人数:高卒4名(うち女子0名)、大卒0名(うち女子0名)(平成29年)

 

株式会社鈴木組の取組4つのポイント

1.採用活動ポイント:社員の受け入れ体制や福利 厚生の充実をアピール

2.入社後のサポート:技能指導やキャリアパスの説明で将来設計を明確に

3.就活生へのPR方法:分かりやすいホームページづくりと学校への実習協力

4.高校生との接点:インターンシップや学校行事、長期職業訓練生の積極受け入れをきっかけに、学校側との信頼関係を構築

この4点は、人材確保するうえではどれも外せませんよね。あなたの会社はそれぞれのポイントに対してどのような取組みをされてますか?

私は(株)鈴木組の取組の中で、それぞれ工夫がありとても素晴らしいのですが、キャリアパスの1枚の絵がとても分かりやすく、感動しました。

これがあると入社を考えている人も分かりやすいし、入社後のモチベーション維持にもつながりますよね。

出典:株式会社鈴木組 キャリア・パス モデルプラン

 

1.採用活動ポイント

大手総合建設会社・大林組の主力協力会社のひとつとして、土木建築の専門工事を手掛ける鈴木組。

江戸時代に「徳川家」の土木工事に携わるなど歴史は古い。もとは鳶(とび)工事が専門だったが、建築現場における架設工事全般をはじめ、土工事 や物流工事、養生・クリーニング、内外装解体など今日の業務は多岐にわたる。

「鳶」という専門性が高い職種の企業であるが、求人の際には学生の「やりたいという気持ち」を重視する。そのため以前は工業高校を中心に出していた求人を、今では農業科や商業科、普通科にも広く門戸を開いている。

採用担当者は「私たちが必要としているのは工事の施工管理などを行う管理技術者ではなく、自ら現場に立って専門的分野の作業を行う技能者です。技能については社内にある全寮制の職業訓練校で1年かけて訓練を積みますので、いくらでも指導できます。資格の有無や成績より、モチベーションが大切です」と語る。

あらゆる専攻課程の高校生を、「やる気重視」で受け入れる同社では、入社試験は生徒の意思確認程度のもので、これまでに不合格者は出していないという。

企業と高校が密に連絡を取り、情報を共有しているからこそ、スムーズに希望の生徒を採用することができるのだ。面接のほか、「自分の長所と短所」「建設業についてどのくらい知っているか」などをテーマに作文を書いてもらい、生徒一人ひとりの個性、知識、興味などを把握、 採用後の教育や配置に活かしている。

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上記の文を読んで思ったのが、資格の有無や成績より、モチベーションを大切にしているのがとても伝わってきます。社内にある職業訓練校があるからというのもあると思いますが、やはり「モチベーション、やる気」は重要ですよね。更に、生徒一人ひとりの個性、知識、興味などを把握、 採用後の教育や配置に活かしている点も素敵ですよね。

 

2.入社後のサポート

鈴木組では、教育に力を入れることが将来につながると考え、様々な支援体制を整備している。中でも高校生から着目されているのが、同社が運営している「鈴木職業訓練校」だ。

専門高校以外の生徒でも、架設工の仕事に必要な技能を一から学んでいける体制を整えた。 技能の基礎指導から意欲向上を図る制度まで若手技能工の長期雇用を目指した取り組み鈴木組と教育キャリアアップ制度。

「様々な子どもたちが訓練校に入ってくるが、訓練中には少し習得スピードが遅く心配していた子が、現場に出ると別人のように活躍することもある。技能的に腕を上 げると、驚くほど成長する場合もあります。

若者に対して悲観的な意見もありますが、 若い人たちは決して“仕事ができない”わけではないと我々は考えています。技能は教 われば分かるものなので、色々なことを理解し、興味が沸き、気持ちが動けば仕事にもしっかり向き合います。

ただし、やる気がないとどれだけ時間を費やしても吸収もしなければ、成長もしない。そういう意味では訓練校での期間は、子どもたちのやる気を導く大切な1年間です」。

また、昇進やスキルアップを目指すための「職長研修」「鉄道研修」「施工管理研修」、キャリアを評価した職能手当て「スー パー職長制度」(大林組の制度)などを通し、従業員の成長とやる気をバックアップ。

併せて「技能工昇進モデルプラン」に基づいたキャリアパスを示し、将来設計を考える機会を用意している。高校生が「ここなら長く安心して勤められる」と思えるような制度を整えた。

給与も就職先を選ぶ決め手になると考えている。同社の初任給は17.5万円。日給に換算すると6,000 ~ 7,000円程度になる。日雇いの日給に比べて安いと思われてしまいがちだが、賞与や残業手当を加味した年収・生涯賃金で考えれば決して他社には劣らない。その点を入社時にしっかり説明し、誤解を生まないように心掛けている。

ここでのポイントは、「鈴木職業訓練校」という入社後、全くの素人でも安心して成長できる環境があるのが事前にわかっているのは、就職を考えている者からするととても安心できますよね。

え~、うちにはそんなのできなよと思っている方は、こちらの記事も参考にしてください。厚生労働省の非常に活用できるサービスがあります。

一流の職人を育てる簡単な方法

 

3.就活生へのPR方法

ここまで新卒者の受け入れ体制などを整えていても現場作業を主とする専門工事業の採用は簡単ではない。近年の高卒予定者の採用人数は5、6名だが、過去には1名採用するのにも苦戦していたこともある。

そこで会長自らがつてを頼って青森の高校をまわりはじめ、次第に飛び込み訪問で北海道、九州へとエリアを広げた。

高校の進路指導担当者には「給与についての話だけでなく、教育制度や福利厚生といった受け入れ体制が充実していることや会社の姿勢などについてしっかりと話すようにしています」と鈴木社長。長期雇用の構えを示し、「安心して生徒を任せられる企業」であることをアピールしている。

高校へは、会社案内パンフレットのほか、ホーム ページの出力を持参。若手社員の紹介や社内勉強会、社員旅行などのページをプリントし、若い世代がいきいきと活躍していることを丁寧に説明する。

こうした努力が実を結び、進路指導の担当者から「採用活動解禁の7月以外にも積極的に訪問いただきたい」「会社情報を提 供してほしい」といわれるように。

そこで最近は4月前には挨拶に、9月には2次募集の告知を兼ねて訪問するようになった。社員による出身校への声がけも継続して行い、少しずつ会社を知ってもらえるようになったという。

しかし、生徒との直接の事前面談は禁止されているため、なかなか会社の考えや意向が生徒にうまく伝わらないという事実に苦慮している。

生徒自らがネットを活用して情報を入手 する時代。ホームページは求職者向けに、 特に力を入れて制作した。

業務内容や施工実績の紹介ページでは写真を多く使い、高校生にも分かりやすい内容になるよう心掛けた。

また、施工現場やインターンシップ、社内勉強会などの様子も豊富に紹介。現場の様子や、入社後の業務がイメージしやすいように配慮したという。

さらに社内にある職業訓練校について詳しく紹介するページも作成。訓練校の概要や募集要項、学校行事、寮の案内まで写真や図を取り入れながら解説している。

「在校生や卒業生からのメッセージ」のページでは、Q&A方式でインタビューを掲載。志望動機や仕事への思いのほか、「休日の過ごし方」「入校してから一番興味を持った授業・科目」といった項目もあり、訓練校の在校生や卒業生が身近な存在に感じられるよう工夫した。

実際に、ホームページを見たという都内や鹿児島の工業高校の生徒から「鈴木組に入って鳶職人になりたい」と電話があったことも。「今後は高校生が興味を持ちそうなページをより分かりやすくしていきたい」と、抱負を述べる。

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この文を読んで思ったのは、やはり結果を出す会社はトップ自らが動いているという事。(株)鈴木組も、会長自らが知合いを頼って青森の高校らか訪問してますよね。伝統ある会社でも、採用に非常に苦戦する時代です。待っているだけでは、人は来ませんね。

そして、ホームページは求職者向けに特に力を入れたと書いてあります。

実際に()鈴木組のホームページを見てみると、「社内レクリエーション」「社内旅行等」「技能五輪全国大会」等の写真があり、入社後の楽しいイメージがつきやすいですよね。イメージがつきやすいと、安心につながり、その会社でやっていこうかなという気持ちにつながりやすいですよね。

4.高校生との接点

高校への訪問を重ねて会社について知ってもらい、継続して情報交換を行って、高校の実習協力や職場体験の生徒受け入れの機会を見つけていく……。

こうした取り組みの積み重ねで進路指導担当者との信頼関係が深まると、学校行事への協力を依頼されるようになる。準備に掛かる負担や費用など問題は少なくないが、「期間はせい ぜい1週間。対応に慣れるまでは大変でしたが、生徒にとって貴重な現場体験の場を提供することができ、また、先生方との信頼関係を築く良い機会にもなって、手応えを感じています」と語る。

中でも近年、効果を発揮しているのが東京都立田無工業高校との連携だ。これまでに安全講習や検定試験などの学内行事のほか、インターンシップや長期職業訓練生の受け入れを実施。

生徒は第一線で活躍している職人や現場から技術・知識を学ぶことができる一方、企業側は自社に関心のある生徒と在校時からコミュニケーションを図ることができ、採用の足がかりになっている。

ある生徒は「鳶職にあこがれていて、どうしても入社したい」と1年生から休みのたびにインターンシップに参加し、応募・就職に至ったという。

同社では、こうした人と人とのつながりを大切にした取り組みを継続して行うことが、入職者を増やす足がかりとなっている。

出典:一般財団法人 建設業振興基金より

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結局、ちょっとしたキッカケを一つひとつ大切に積み重ねていくことが信頼につながり、そこからちょっとした依頼や紹介につながっているんだろうなぁと思いました。伝統がある会社だから上手くいっているのではなく、新しいチャレンジをし、信頼を積み重ねることによって結果的に伝統ある会社になっているんだなぁと思いました。

まとめ

伝統ある会社であっても新人採用に対して努力されてますよね。待っているだけ、または求人会社にお金を払っているだけでは、人は来ないのがわかりますよね。

求人においての(株)鈴木組の強みは、育てる環境が整っているということ。これがあるから採用に対して重要視しているのは、やる気がある人なんですね。

記事の別の部分に、「人材はとるものではなく、育てるもの」という理念のもと、人を育てることは会社の成長につながり、元請け会社への感謝の気持ちを伝えることにもつながると考えている点も素敵だなぁと思いました。

今の時代は、ある意味ホームページがあって当たり前。その中で信頼ができる会社を探すなら、過去の蓄積がそのホームページにあるかどうかです。 伝統ある会社だからではなく、蓄積がわかる会社が今後伝統ある会社になっていきます。

 

今からでも遅くはないので、少しづつ情報をアップし信頼につながる蓄積をしていきませんか?

  

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小宮勇人

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